未亡人ヘルパー

路子は一年前に夫を亡くし、ホームヘルパーの会社に登録し、住み込みの家政婦の仕事を探していた。ある日、路子は大学教授・五十嵐の家の仕事を紹介される。五十嵐は数学の教授で、毎日スケジュール通りに生活している暗い感じの男だった。ようやく落ち着けたと、部屋で夫の位牌を前に自慰に耽る路子。すると位牌から夫・弘明の亡霊が飛び出てきた。路子は弘明を求めた。翌日、路子は二階に女性の部屋を見つける。五十嵐に訊くと、死んだ妻の部屋で、そこには入らないで欲しいと言われた。三年前、五十嵐が帰宅すると、妻の和代と助手の公平がベッドで絡みあっていた。愛していた妻に裏切られ、以来五十嵐は研究に没頭し、数字以外は信じなくなってしまった。路子は自室にこもりきりの五十嵐が心配でならず、彼を散歩に連れ出す。やがて五十嵐の心は開かれ…。